9月ももう半ばに差し掛かりましたが、今回はお盆に
訪れた伊勢の「二見シーパラダイス」をご紹介したいと思います。
沢山写真を撮った割にはピンぼけや暗い写真が殆どだったので
整理に時間がかかってしまいました。
二見シーパラダイスとは…
三重県伊勢市にある水族館で、通称「シーパラ」と呼ばれています。
名勝、二見浦に隣接しており、同敷地内の土産物屋を通じて
二見興玉神社へも行く事が出来ます。
開館は昭和41年で、意外にもすぐ側の鳥羽水族館より後に
開館されています(鳥羽水族館は昭和30年に営業開始)。
何故そう思うのかというと…まぁ…古そうに見えるわけです。
鳥羽水族館はどうも2010年前後に大幅な改装をしている様で、
訪れた時にはだいぶ綺麗な建物になっていました。
一方の二見シーパラダイスは、床の凸凹や壁の劣化が進んでおり
鳥羽水族館とは対照的に年季を感じさせる作りとなっております。
しかし、それだけではありません。
今回は、シーパラの素顔に迫りたいと思います。
上記の写真をご覧下さい。
「大食漢」と書いてあります。しかし、魚種は書いてありません。
おそらく経年劣化により表示している看板が欠損したり、紙が
剥がれたものと思われますが、この正体不明の魚に関する唯一の
情報は「大食漢」…。
多分ナマズの仲間と思います。
こちらはボラの水槽ですが…
外野の主張が激しい!
水槽の中のボラよりも、ディスプレイされたファンシーな
イラストが目に飛び込んできて、どこを見たらいいのか分かりません。
ここからがシーパラの本領発揮です。
「ほら貝」と「ホラー」をかけています。
そう、ダジャレです。
こわい…
水族館でここまでほら貝をフィーチャーしている所を他に
知りませんが、このダジャレをかましたいが為に、一つの
水槽を潰してしまったのではないかと思われます。
魚種の紹介も兼ねた素晴らしいダジャレ。熱帯魚のオスカーです。
そしてこちらは…。ヤドカリの水槽です。
「ヤドカリ」と「宿借り」をかけた渾身のダジャレ。
自信作なだけあって、水槽もでかいしディスプレイもうるさい!
芸が細かい。
物件情報はざっと12件程ありました。
この写真を一見しただけでは、水族館とわかりません。
これも…
これも。すごい手の込みようです。この工作技術に目を瞠るのは
勿論、金額表示など一つ一つの再現に余念がなく、妥協を許さない
強固な職人性すら感じさせます。
ダジャレ攻めでクタクタになった所でこの大漁旗。
ごった煮感が満載です。
ちなみにダジャレは公募されており、館内にはダジャレを書き込む
ノートが置いてあります。
来館の際は、あなたのとっておきのダジャレを置き土産にしましょう。
悠然と泳ぐ鯛の前に、寿司のサンプル。
「赤だし」。
どうやらこの水槽の中には食べると美味しい魚が集められている様です。
よく、水族館に来て魚を見ながら「美味しそう~」と言う人がいますが、
そうした人の気持ちを一手も二手も先読みした演出なのですね。
きっと。
こちらは同じ水槽にいたアナゴ。可愛らしい顔をしています。
来館者を労る為のマッサージチェア!
来館者の気持ちを先読みした配慮はここにも現れています。
こちらは、やはり魚種が書かれていない大水槽(多分ロウニンアジ)の前に
設置されています。
家族サービスでお疲れのお父さんが、ここに掛けながらゆったりと
魚を鑑賞できるという寸法です。
さて「ダジャレと工作の世界」を堪能して頂いた所で、水族館としての
シーパラの顔も見て頂きましょう。
(殆どの写真が暗かったので画像が少ないですが…)
こちらは飼育記録日本一のノコギリエイです。鼻先がちょこっと
削れちゃってますね。前からの図。
背中に苔が生えた亀。島みたいで面白い。
海の魚だけでなく淡水魚も展示。
この日はお盆真っ只中という事もあって、大変混み合っていました。
写真の人だかりは、イルカショーを見ている観客です。
何を隠そう、シーパラの最大の魅力は生き物との距離の近さ!
この日はさすがに人が多くて無理でしたが、オフシーズンに
訪れた時は自由にボールを使ってイルカ同士で遊んでいる姿が
至近距離で見れたり、更にはイルカとのキャッチボールまで楽しめて
しまいました。
ちなみにこれが、2年前に訪れた時の様子。探していたら写真出てきました。
中央で、イルカが赤いボールをくわえて遊んでいます。
K氏がボールを投げると…
しっかりキャッチ!
イルカとの触れ合いもアザラシとの写真撮影も無料。
(実施時間は決まっています)
これも2年前の写真の中から。
小さい魚が、水槽の中のワイングラスに入っています。珍しかったのでカメラ
に納めました。
そしてこれも。
スズキのレシピを丁寧に紹介しています。
2年前も今も、全くぶれる事がないシーパラ。
ペンギンもガラスの壁がない上に、距離が近い。
暑さでぐったりのコツメカワウソくん。ひっくり返っています。
展示スペースはいくつか筒状の穴があいていて、カワウソくんの
気が向けばそこから手を出してくれて、握手できるのだとか。
前回も今回も、カワウソくんはぐでんぐでんで握手どころでは
ありませんでした。
他にもゴマフアザラシや、入口の水槽のトドなど海獣生物がいて、
アザラシショーもステージで行われています。
鳥羽水族館もシーパラも共に二回ずつ訪れていて、どちらにも
それぞれの良さがあると感じていますが、個人的にはオフシーズン
のシーパラダイスが最高でした。
入館料のみでイルカとあんなに触れあえるなんて、日本広しと
言えど、シーパラくらいでは…?
老朽化が進む建物はいずれ改築が必要だと思いますが、今は
それを補うべく、スタッフの方が様々な工夫をされていて、
暖かみが感じられます。
騙されたと思って行ってみて下さい。
畳み掛けるダジャレと親父ギャグに気力を奪われること請合いです。
そして水族館で楽しんだ後は…
隣接する二見興玉神社へも是非足を運んでみて下さい。
こちらの神社、神使はカエルだそうで、あちこちにカエルの石像が。
夫婦岩の上でくつろぐ鵜。