文鳥の産卵過多について


はじめに

本エントリーは私が獣医にかかる中で得た情報を備忘録としてまとめた物ですが、あくまで一素人の飼育経験が基軸となっており、必ずしもここに明記された事柄が全てではございません。
鳥さんの事で不安な時はつい色々と調べてしまうものですが、まずは速やかに鳥専門の獣医さんへ行かれる事をお勧め致します。

産卵過多とは…

季節にかかわらず、また繁殖する相手がいないのにもかかわらず
通常の(※)クラッチサイズ以上の産卵をしたり、クラッチサイズで産卵を
繰り返す事。

※クラッチサイズ…一腹卵数。1回の産卵期の産卵数(文鳥はおよそ5個程度)

手乗りの鳥の場合、飼主を発情対象にする事が多々ある。

併発疾患の存在

1.卵秘(卵詰まり)
2.骨粗しょう症
3.栄養失調
4.体重減少
5.自慰による総排泄孔付近の羽毛の抜け落ち、皮膚炎さらに潰瘍と出血

【治療】

行動療法を取る場合には、その変化は緩やかにすること

1.発情対象が一人、あるいは二人の飼主に向けられている場合には、
 鳥が産卵を止めるまで、鳥との接触を次第に少なくしていく

a.顔を鳥に近づけて話しかけない(発情行動)
b.鳥の背中を撫でない(交尾行動)

※これが飼主にとっては一番辛いですね。本当に。
とはいえ、卵詰まりや栄養失調になっても困るわけで…
発情対象がヒトでない場合は、その対象の鳥同志の接触を
減らせば良さそうですが……。

2.ディスプレイを助長する物は取り除くこと

※鏡など。

3.産んだ卵は取り除くこと

※1個産んでしまった時点でクラッチサイズの偽卵を混入させ、
次の産卵を止める方法もあるそうです。
(鳥は何個産んだかを視覚で判断しているとの事)
こうして書いてみると取り除くべきなのか、偽卵を足すべきなのか、
一体どっちがいいのか良く分からないです。もうちょっと調べる必要が
ありそうですね…

4.今までと違う部屋で飼うこと

※今の場所が快適で、全く警戒していないが故に産卵してしまう
ので、家の中でケージの配置を変え、あえて緊張状態を作るのも
一手です。

5.巣箱は取り除く
6.部屋に出さない。狭い隙間に入りこませない

※全く放鳥しないのも可哀想(というより自分が放鳥したい)
ですが、注意深く観察して、隙間に興味を示しそうな時はさりげなく
そこから離すなどの処置を取った方がよさそうです。

7.ケージの敷き紙を引き出させない

※私は敷き紙は取り除いて、金属制のすのこで我慢してもらっています。

8.他人の家に数か月間預ける

※これはあまり現実的ではありませんね。それに、やっぱり心配です。

9.光の照射を1日8時間までに制限する。短日性の環境下では産卵し難い。
例:朝9時に暗幕を取り除き夕方5時になったら暗幕をかけて暗くする、等

※過ぎたるは及ばざるがごとし。常に暗いのもまた逆効果のようです。
囲いや覆いを被せて外界を遮断した様な環境を作ると、ケージ全体を
巣と認識する場合があるそうです。

【栄養状態の改善】

1.健康な食生活。ヒトの食事を与えない。変に加工してある餌は避ける

※言わずもがなですね。葉緑素入りのボレーも望ましくないそうです。

2.摂取カロリーのコントロール

※卵を作る態勢に入ると、体が餌を欲し、食欲が増します。食べたい
だけ食べない様に、餌を一定量に保つ必要があります。
あまりタイトにしても万一不調であった場合には命とりになりかねませんので、
体調に合わせて判断したい所です。

3.適切なたんぱく質の摂取

※植物性タンパク質として豆苗は欠かしたくない所です。
前回の記事でも記述していますが、きなこをふりかけみたいにして餌に混ぜる
方法もあります。
ただ、鳥が牛のように植物性タンパク質を分解できる酵素を持っているのかが
私にはよく分かりません。過去、獣医さんがきなこは吸収があまり良くない、
と仰った点から消化吸収効率はさほど良くないだろうと推測します。
動物性タンパク質の摂取において生きたミルワームに勝るものはないでしょうが、
虫が苦手な飼い主さんにとっては辛いものがありますよね(私は苦手です)。
最近はハッピーホリデイジャパンからグート・エッセンという補助食も販売されています。
私はかかりつけの獣医さんで購入しましたがやはり好き嫌いがあるみたいです。
というか、よもプクは全然食べてくれません……。
そんな時は、ゆで卵の白身が良いですよ。あとは、煮干しとか。
獣医さんは「鳥が食べるなら茹でたササミもあり」と言っていましたが、
何となく抵抗があってまだ実行には移せていません……。

4.ビタミン、ミネラルの補給

※カルシウムやビタミンが豊富な小松菜は出来れば毎日与えたいところです。

【ホルモン療法】

酢酸リュープロレイン(リュープリン(R)注射)の投与
※持続性を持つLH-RH誘導体により、一ヵ月にわたって発情を抑制するとされる。

完全に抑えられるわけではありませんが、あまりに産卵がひどい場合は
このような方法も一手です。
うまくタイミングを合わせれば、3~4か月に一度の投与で治まる、
と先生が言っていました。

どの方法が最善かは、各ご家庭の環境にもよると思いますが、ケージの位置を
変えるというのは意外といいんじゃないでしょうか。
できれば、愛鳥と触れ合う時間を少しでも持ちたいですよね。一切放鳥しないとか、
餌を質素に、というのは見ている側も辛いですし…。

よく考えたら、私は文鳥を飼い始めてからというもの半年から一年の周期で
引越していたので、それがよもプクにとってかなりのストレスだったというか、
緊張状態を引き起こして、産卵等に至らなかったのかもしれません。

次回は、卵詰まり、いわゆる卵秘を起こした場合のその後の管理について
記述したいと思います。

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コメント

  1. […] 前回記述した内容と重複する点もありますが、参考になれば幸いです。 […]

  2. […] 前回記述した内容と重複する点もありますが、参考になれば幸いです。 […]